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ある日、夕方くらいにチャイムが鳴った。2階の自分の部屋でヘッドホンを片耳に当て、起きてからずーっと寝転んでいた俺は、気怠さとともに立ち上がりカーテンの隙間から外を覗いた。
「、、、春だ」
階段を下り、玄関のドアを開ける。
「よ、桜李。死んでんじゃねーぞ。どうせ起きてからずっとヘッドホンつけてたんだろ」
「、、、よく分かってらっしゃる」
なんで分かるのかってくらい、春は俺の思考回路をよく理解してる。
「あー、プリン食べたいなぁ」ってぼんやり思ってたら横から春が「ん。」て言って、プリン差し出してきた時もあったっけな。確か、、、小5くらいだったか? うん。
、、、まぁ、置いといて。いつのまにか2人で家の中に入る。
「ほら、プリント。感謝しろよー」
「ワー、アリガトウゴザイマス、ハル様ー」
「棒読みかい!」
そんな軽口を叩きながらプリントをチラリと見やる。
「授業参観、ねぇ、、、」
(ま、どーせ行かねーし、関係ないけど)
とかなんとか、、、大して興味もなく考えていると、
「なあ」
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