宇宙戦争

1/1
前へ
/6ページ
次へ

宇宙戦争

 という夢から目覚めた。 ここは、巨大戦闘型ロボットのコクピット内。 俺は宇宙からの侵略者を迎え撃つために選ばれたパイロットだ。 ロボット起動準備中にトラブルが発生したらしく、待機している間に寝てしまっていたようだ。 地球にとって大事な今日という日の緊張からか、昨日はあまり眠れなかった。 宇宙人と戦うなんていうのは、極限の緊張状態だということはわかっているんだけど。 漫画家志望の少女の夢を見るなんて、知らない間に精神的に追い詰められていたんだろうか。 もし、宇宙人に地球を侵略されるなんていうことになったら、地球人は奴隷として働かされ、今までのような生活は出来なくなるだろう。 そう思うと、俺にかかってくるプレッシャーはハンパないものに感じてしまう。 今までに何度か宇宙人からの攻撃を追い返しているが、前回の侵略の時に捕えた宇宙人の通信手段を解析した機関からの報告によると、今回、宇宙人は総攻撃をかけてくるという事だった。 そこで、世界の主要国は、宇宙人の襲来に備え、地球軍を結成した。 アメリカは巨大宇宙空母を。 スペインは宇宙戦艦を。 ドイツは防御バリアを。 北朝鮮は長距離弾道ミサイルの実験情報の公開を。 そして、日本は秘密裏に進めていた巨大戦闘型ロボットの開発を急いだ。 宇宙人の攻撃は思った程の強さはなかったが、その中の1人に骨のある奴がいた。 黒主体の宇宙人の戦闘機の中で、そいつだけは真っ赤な戦闘機でやってきた。 毎回、そいつは縦横無尽に飛び回り、地球軍は大打撃を受けていた。 俺が対峙して、何とか追い払うことで被害を食い止めていたが、あいつだけは別格だ。 他の宇宙人は、たいして手強くないから気にしなくてもいいだろう。 あいつを倒さない限り、地球軍の勝利はない。 絶対、負けられない!
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加