〜探し人〜

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「…女にする魔法?!じゃ…じぁあ…ジェジュンは…今、…女って事ですか?」 「…詳しくは話せませんが、そう言う事です」 「ーっ!?」 「信じられないかもしれませんが、現実です」 「………」 「でも…」 「でも?!」 「残念ながら、貴方との事は覚えていません…」 「ー?!」 「ジェジュンは記憶をなくす前、男であるために、ユノさんと結婚出来ないって… 愛しているのに、僕じゃユノを幸せにしてあげられないって…毎日辛そうでした。」 「……」 「…だから、魔法をかけたんですジェジュンがユノさんと幸せになるために」 「………本当に?」 「本当です」 「…夢じゃないよな?」 「夢じゃありません」 「バカだな…」 「え…?」 「ジェジュンがいてくれれば、何もいらなかったのに…」 「…だから、ですよ」 「ー?!」 「ジェジュンは、優しい人です。 ユノさんが家族を捨てないように自分を犠牲にしたんですよ」 「…ジェジュン」 「早く、ジェジュンの所に行ってあげてください」 「…はい」 良かったな・・ヌナ・・ 「今度こそ、幸せにしてあげてくださいね?」 走ってヌナのもとへ向かうユノ・・ ああ・・良かった 僕のように不幸にならなくて・・ やっぱり・・あの二人は運命だったんだね お婆さん・・・ジェジュンはきっと幸せになりますよ・・ ジェジュンは少し困ったように、俺に助けを求めるような視線を送ってきた 僕はヒョンに近づいて答える 「ヒョン… …いえ…ヌナが、ずっと会いたがってたユノさんだよ…」 「俺は、先にホテルに帰ってるから・・久しぶりの再会を楽しんで?」 「ああ・・ありがとう」 運命的な再開をした二人を見送って、俺は桜並木を歩いた
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