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〜秘密の告白〜
次の休みが楽しみで仕方なくて、いつものバイトも浮き足立っていた
「…ここの海、久々だね」
「そうだね・・昔、家族旅行で来たことあったよね?」
「相変わらず、静かな海」
「そうだね・・ここだけは変わらないでいてもらいたいな・・」
そういう君の横顔はどこか儚げで、寂しそうに見えた
ああ・・抱きしめてしまいたい
君をこのまま僕のそばに置いておきたい・・
叶わない夢だとしても・・
この夏が止まってしまえばいい.。心の底からそう思った。
久々の海に大はしゃぎして、時間を忘れるくらい楽しい時間を過ごした
「あそこの展望台に行ってみよう」
君は立ち上がり走って行く
「あ!ちょっと待って・・ヒョン!」
防波堤を駆けて行く君
足を滑らせ転げ落ちそうになる君をこの腕で抱き留めた
「ヒョン・・大丈夫?!」
高鳴る鼓動・・
暫く見つめあう瞳ー
「あ・・・だ・大丈夫」
そう言うと君は目を逸らし、僕の胸を押した
「もうすぐ日が暮れる・・宿に戻ろうか?」
「そうだね・・」
宿に戻り、夕食をとり温泉に入った
「ヒョンも一緒に入ればいいのに・・」
「あ・・うん・・俺は疲れたからちょっと休むわ」
「ヒョン・・寝ちゃった?」
部屋に戻ると並べられた布団の片隅で寝息をたてている君
「ヒョン……////」
寝ている君の頬を撫でた
長いカールした睫・・
ぽってりとした唇・・
その唇に触れたい・・
僕はそっと君の唇に触れるだけのキスをした
「・・愛してる」
囁くように告げると、君の掌を握り締めた
明日から、いつもの幼馴染みに戻るから・・
ヒョン・・今日だけはこのままでいさせて?
僕はそのまま眠りに落ちていった
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