君がいた夏（スキ）

〜犠牲〜

何事もなく地元に戻り、僕はまた吹っ切れたようにまた女遊びを始めた。

もうすぐ夏が終わるー

ある日、一度だけ抱いて、捨てた女に家の前で待ち伏せされていた

「チャンミン…」

「…なんだよ、お前。お前に用はないんだよ、帰れ！」

「私と一緒に死んで！」
バックから包丁を取り出した女が、包丁を振りかざし、僕を襲ってきた

ああ、俺の人生もこれで終わったか・・
なんて思って僕は目を瞑った

ドンという鈍い音と共に、誰かが僕に抱きついてきた

一瞬の事で、なにがなんだかわからなかったが、それがユチョン、君だとすぐにわかった。

苦痛に歪む君の顔が脳裏に焼き付つくー

僕の腕にしがみ付いた君の重みと生暖かい赤い血でふと我に返る

「？！・・・ヒョン・・なんで・・？」

「愛してる・・・」
そう言って僕の唇にキスをして気を失った

ヒョンを刺した女はその場でへたり込んでいて、僕は呆然としながら腕の中の温もりに必死にしがみ付き君の名前を呼び続けていた

その声に君の母親が気づき、すぐに救急車を呼んだ

震える手で君の手を握り、救急車に乗り込み病院に向かった

すぐさま緊急手術が行われたが、傷口が深く当たり所が悪かったようで、手術が終わっても目を覚まさない君。

「・・ヒョン・・目を覚まして・・」

神様・・・もしいるなら・・

ヒョンを・・助けて・・・

神様・・・ユチョンを助けて・・

君の手を握りしめ唇にキスを落とした