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〜新たな出会い〜
こちらに来てすぐに友達が出来た
あの日の君のように、儚げに海を眺めている彼に声を掛けたのがきっかけだった
2歳年上のジェジュンー
「チャミナ!こっちこっち!」
「ヒョン!危ない!」
君のように防波堤で足を滑らす彼に、君を重ねてしまい思わず抱きしめた
ヒョンは時々、淋しそうな顔をして海を見つめている…
「…ヒョン‥風邪引きますよ?」
「………」
「…何かあったんですか?」
「ううん…何でもない…」
何でもなくないだろ?じゃあ、なんで泣いてんだよ?
ジェジュヒョンに、どうしても君を重ねてしまう・・ユチョン・・君じゃないのに、、
ジェジュヒョンと出会って一年たったある雨の日、ヒョンは
「俺、秋の雨って嫌い…」
呟くように言った…
「…え?」
「ん?なんでもない…」
「ヒョン…なんでそんなに悲しそうな顔してるんですか?」
「ん…ちょっとね…」
「僕に話してくれませんか…?僕じゃ頼りないですか?」
「…そんな事ないよ。ただ…」
「ただ…?」
「話したら、現実じゃなくなっちゃう気がして…」
「…?それって…ユノって言う人と関係あるの?」
「ーっ!…なんで…その名前…」
ジェジュヒョンの大きな瞳から涙が零れた。
「………」
唇を噛みしめ、零れ落ちそうな涙を耐えてる…
暫くの沈黙の後、ジェジュヒョンは重い口を開いた
「ユノはね…僕の最初で最後の最愛の人…」
「…なんで最初で最後?」
「僕は、逃げたんだ…最愛の人の前から、消えたんだ…」
「………なんで?」
「幸せだったから…」
「…意味がわからない、幸せなのになんで?」
「怖くなったんだ…幸せすぎて…その幸せが壊れる前に、僕は逃げ出したんだ…」
「ヒョン…あなたはバカですか?」
「え…?」
「幸せが壊れるのが怖くて逃げた?相手の気持ち、考えた事ありますか?」
「………」
「…僕はヒョンとは反対の立場です」
「…え?」
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