コード3 サボテンの道徳

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コード3 サボテンの道徳

休み時間になった。加奈子はもう取り巻きをつくっていた。三人して私の机を囲み、朝のエサを求めるニワトリなみに突いて来た。 ボブカットのクレオパトラ的が「アイドルになりていって本気なわけ?」 俯いたまま頷く。だって曲げられない夢だもの。 聞き耳を立てていた周りの生徒たちの吹き出したりケラケラ笑う声やウケルーとかいう音頭取りみたいな奴らの声がする。ここでもスケープ・ゴートになってこのクラスはまとまってゆくのかもね…… たてロールにリボンのマリーアンとアネット的が、わざわざ自分のポーチから手鏡を持ってきて私の鼻先に突き付けた。 がっと机に突っ伏して鏡から自分を守った 「ダメッ!!鏡を決して見てはいけないという家訓があるの。ごめんあそばせ」。 爆笑の嵐で校庭の見事な桜はすべて散ったと確信した。
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