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繰り返される戦い
平和が訪れても、長くはもたないらしい。
世界は再び、魔王によって恐怖に包まれていた。
「また、貴様なのか」
俺を見た瞬間、魔王は溜息をついた。
お互い、以前と姿は変わってるが記憶だけは残っているようだ。
「それは、こっちの台詞だ」
このやり取りも何度目だろうか。
「お前もしつこい奴だな。
いい加減、永遠の眠りについたらどうだ?」
溜息をついてる魔王に向かって、呆れた口調で言ってやった。
ほんとに…しつこい奴だぜ。
「ふっ、相変わらず口だけは達者のようだな」
どうやら俺の挑発に乗ってくれないようだ。
何百年も、何回も戦っていればそうなるか。
「無駄話は不要だ。
さっさとかかってきたらどうだ?」
「ほぉ…言ってくれるじゃねぇか」
なら今回は、俺が挑発に乗ってやるとするか。
「なら遠慮なくいくぜ」
魔王に剣を向ける。
剣を向けられても表情を変えず、堂々としている。
どうやら今回は自信があるらしい。
「何度もやられる私だと思うな!来い!」
何百年経とうと、何回戦おうと変わらない。
この高まる気持ちは…!
「何度蘇ろうと…俺が倒してやる!」
魔王に向かって走り、剣を振り上げる。
平和の為、再び負けられない戦いが始まる!
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