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「それにな、赤いボールペンで、「モテモテカード」と書くのじゃ。すると、それは有効になってな、それをズボンのポケットに入れさえすれば、どんなダサい恰好をしておっても女に持てるようになるのじゃ。じゃから就職しても上手くやって行けるようになるであろう。そればかりか彼女が出来るであろう」
「それは本当でございますか?」
「仙人に二言はない。但し、有効になったカードは白紙にコピーされると、それも有効になってしまうから下手をすると、とんでもないことにもなり兼ねない。その辺は弁えておくが良い」
「あの、とんでもないこととは?」
「考えれば分かるじゃろ」
「はあ・・・」
「まあ、兎に角、君の成功を祈る。さらばじゃ!」
仙人はそう言ったかと思うと、一瞬の内に煙となってドロンしてしまった。
今まで仙人が立っていた所にヒマラヤスギの球果がぽつんとある。
僕はそれに何故か惹きつけられ、ぼんやりと見入った。
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