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友達にちゃんと教えてもらった。私の正面ではないけれど別にどこのレーンのを取ってもいいから少し真ん中に寄っちゃったんですって言える範囲にあるからセーフだし。あとはほかの人に取られないようにするだけ。これは負けられない、この勝負に負けるわけにはいかない。
ピストルが鳴る。走る。走る。二番目だけど、一番早いのは一番内側の人だから多分自分のレーンのを取る。大丈夫。よかった、残ってる。中を見る。ちゃんと『好きな人』ってお題だ。クラスの席に行って彼の名を呼ぶ。「一緒に来て」走っていく。ゴールする。三番目だ。お題が読み上げられる。ざわめく。彼がこっちを見る。「好きです。付き合ってください」あの子とのことは知らないふりをして告白する。
「はい」彼が答える。私の時は止まる。
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