魔王だって召し上がる

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 食わねぇで済むなら、食事なんて必要ねぇんじゃねえかと思うんだけど、ガルは三食キチンと摂る。  と言っても、パムの実とか果物とか酒とかだけど。  あれ?じゃあ村の人が育ててた野菜は何に使うんだろう。・・・てかあの人たちは人なのか魔族なのか。  あの人たちも魔族だったら、ここにいる中で俺だけが人族だということになるけど、それってどうなの?  魔力過多ですぐ死んじゃうような場所なんだよね?え?ヤバくね? 「だから、シルベールにはディンつけたでしょ、私が直々に」  そういえばここに来てすぐ、ガルに耳飾りを付けられた。穴開けて。  あー、あれディンって言うんだー知らなかったー・・・って何それ。 「それには私の加護がついてるからね。お前を守ってくれるよ」  魔王の加護って何それ。怖いわ。  でも、ガルってば俺の気持ちがついてくるのを待ってるって事?俺がいいって言うまで魔族にはしないって事か?それはなんだか申し訳ないような有難いような・・・まぁ、複雑ですね。 「まあどの道お前が死んだら私の好みの年齢で無理矢理にでも復活させるけどね」  ・・・・・・・・・鬼か。  ああ、魔王だったわ。
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