二節 本物VS偽物!

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二節 本物VS偽物!

翌日の夕暮れ ローウェン達による偽勇者パーティの 壊滅作戦始まった ローウェン『ネル。じゃあ予定通りに頼むぞ。』 ネル『大丈夫よ。必ず奴らを誘い出すわ。』 ネルの表情は今までで1番冷静だった だが、ネルの小さな拳は静かに震えていた エンリ『ネルちゃん。気をつけてね。』 カゲツ『ネル殿なら問題なくこなせるでござる。』 ネル『2人ともありがとう。じゃあ、行ってくるわ。』 ローウェン『ネル。ちょっと待て。一応魔族ってバレないように擬態の魔法をかける。 闇に生きる、影の精霊達よ、この者にどんな者にもなれる力を与えたまえ! ミミカ・オーンブラ』 ネルから魔族の気配が消え、頭の角も綺麗に無くなっていた ネル『ローウェン。...ありがとう。 行ってきます。』 ネルは偽勇者パーティが居住している住宅に向かった ネル『(私の役目は奴らを誘い出すだけ。 でも、でも、本当にそれでいいの?)』 ネルが考え事をしている内に目的地に到着した ネル『ここね...』 ネルはドアをノックした ???『誰だ!!』 ネル『実は折りいってお話しがありまして...』 ゆっくりとドアが開いた そこに立っていたのは、写真で見た ウンブリアだった ウンブリア『何の用だ!』 ネル『(威圧的な話し方だけど、語彙力は少ないし、頭はそれほど良くなさそうね)』 ネル『実は、あなた方とは別の勇者パーティの一行があなた方を探しているらしくて...』 ウンブリア『なにっ!!その嘘つきどもは今どこにいるんだ?!』 ネル『(喰いついた)』 ネル『はい!奴らは獣人街の外れにある 森林地帯にいるらしいです!』 ウンブリア『わかった!悪いがお前には 案内をしてもらうけどいいな!』 ネル『はい!もちろんです!』 ウンブリア『他の奴らを起こすから、ちょっとここで待っていろ!』 ウンブリアはネルをその場に残し家の中へと戻っていった ネル『(後は他の奴らが上手く誘いに乗ってくれれば。)』 その頃部屋の中では ウンブリア『マルケ!ラツィオ!大変だ!』 ラツィオ『うるせぇぞ!ウンブリア!』 マルケ『相変わらず、語彙力がねえな。もっと 簡潔にわかりやすく話せねえのか。』 マルケ『それで?何があった?』 ウンブリア『実は本物の勇者パーティが俺らを探して近くまできているらしい。』 2人『なにっ!』 ウンブリア『それで今奴らの居場所を知っているやつを外で待たせてる。』 マルケ『なるほど...今なら奇襲する事が出来るわけか...』 マルケ『それじゃあ、いつも通り多数決を取ろう。』 マルケ『1つは勇者パーティに対して 奇襲攻撃を行う。 2人目は獣人街からの逃亡。』 マルケ『では勇者パーティに対して奇襲攻撃をやりてぇやつは? ......2人か。じゃあ、奇襲攻撃で決定だな。』 ラツィオ『待てマルケ。なぜお前は逃亡を選んだ?』 マルケ『気にするなよ。気まぐれさ。』 ウンブリア『じゃあ、構成員共はどうする?』 マルケ『必要ないな。雑魚がいくらいても 死にに行くだけだ。』 ウンブリア『よし!じゃあ行くか!』 3人はネルが待つ玄関まで向かった マルケ『お前が俺らを案内するっていうやつか。』 ネル『はい!そうです!』 マルケ『......わかった。案内しろ。』 ネルと偽勇者パーティは獣人街の外れにある森林地帯へと向かった          次回        本物か偽物!!
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