本物VS偽物!!!!!

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本物VS偽物!!!!!

そして、森林地帯奥地では ローウェン『なぜ、魔族の住む街を襲ったんだ?』 ローウェン『新たな魔王といっても、魔王 クラスの魔力を持つ者は1万年に1度の頻度でしか産まれないはずだろ?』 マルケ『お前に話す義理は無いが、教えてやろう。 俺とラツィオ、ウンブリアは同郷でな、 俺たちが住んでいた村は貧しかったが、 それでも皆で平和に暮らしていた。』 マルケ『だけど...ある時魔族の一団が勇者討伐の為に俺らの村に来やがった。』 マルケ『そして奴らは、俺らの村から食料を根こそぎ持っていきやがった。 挙げ句の果てに、村人を虐殺し村を壊滅させた。』 マルケ『だから、俺たちは決めたんだ。 俺たちが勇者になり、魔族供を滅ぼすって。』 マルケ『その為に、ラツィオは魔力を鍛えた。 ウンブリアは身体を鍛えた。 そして、俺は話術と精神面を。』 マルケ『なあ。魔術師ローウェン。 お前は勇者ってなんだと思う?』 マルケ『誰よりも力が強い人? 生まれが上位の人? 死を恐れない人? 俺らの中では、俺らの村を守ってくれる人 こそが勇者だと思っている。』 ローウェンは静かにマルケの話を聞いていた すると、ローウェンの近くの草むらから何かが飛び出して来た ローウェン『ネル!どうして戻ってきた!』 マルケ『お前はさっきの娘か。』 ネル『なんで...なんであなたは!』 ネルは激情しているように見えた ローウェン『ネル!落ち着くんだ!』 ローウェンはネルの手を取る ネル『落ち着いてるわ!落ち着いてるから...』 ローウェンはネルの顔を見てゆっくりと手を離す ネル『さっきの話...あたしも聞かせてもらったわ。』 マルケ『盗み聞きとは悪い娘だ。』 ネル『あんたらは自分達の村の住人を殺されて、村も壊されたのよね。』 マルケ『そうだ。』 ネル『なんで、大切な物を壊された者の 気持ちを知りながら、あなた達もその魔族と同じ行動を取るの!』 ネル『人間と魔族は種族は違うけど、大切な家族や故郷を思う気持ちは同じなのよ!!』 ネルは顔を涙で一杯にしながらマルケに話す その時、東と西から赤い照明弾が飛んだ ネル『あれは...』 ローウェン『どうやら2人は終わったみたいだな。』 ネルとローウェンの2人を見ながらマルケは マルケ『どうやら、ウンブリアもラツィオも 逝ってしまったようだな。』   ローウェン『出来れば、お前には大人しく 投降してもらいたいんだが。』 マルケ『友達があの勇者パーティと全力で 戦ったんだ。 俺が1人戦わない訳にはいかないだろ。』 マルケは静かに剣を抜く ネル『でも、あんた...戦うにも魔力なんて...』 マルケ『そう。俺には魔力は無い。 そして、剣術も大したことはない。』 マルケ『だが。それでも。 ローウェンよ!全力で来い! 俺が跡形も残らないようにな!!』 そう言ったマルケは笑ったいた ローウェン『わかった。 全力で行くぞ! 天から降り注ぐ雷号よ、我の元へ集まり、 龍となり、敵を喰らいつくせ! ドラゴ・トゥオノ!!』 雷を帯びた龍がマルケに向かって飛んでいく マルケ『ローウェン!お前らは立派な 勇者になれ! そして、絶対に小さな事件でもキッチリ対処してやってくれ!! (ウンブリア、ラツィオ。俺も今からそっちに行くぞ。)』 マルケは言葉を放った後、雷の龍に飲み込まれた ネル『終わった...のよね。』 ローウェン『ああ。終わった。』 2人は森林地帯の入り口を目指して歩みを 進めた          次回          安息!
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