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ワインのボトルを、あと一滴、最後の一滴までと、ぐん、瓶を振って、振り切って。
「……」
本当は、隣の棚に並んだ、ペットボトルの白ワインに手を伸ばした。
しかし、あの軽さといったら。軽くて、ふわって。
重みがないのが嫌だなんて。
日常との心に、それなりの矛盾を感じてしまう。
何も拘りなんて、なければ、重みなんて、手放して生きていければ良いのにと。
難しい、困難だ、もっと楽に、てきとうに、てきどに、かるく、かるく、なあ。
高坂は、四月からの目標を立てたみようと思った。
気持ちだけでも、少しは先行してくれないものかと。
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