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エピソード0 ショボい魔力で生まれた姫は、辺境の地に住む貴族の子になった。
雷が激しく鳴り響いている。
その日、天候は荒れていた。
とある国の、とある城の一室で、赤子の産声がこだました。新たな王族の誕生である。
乳母が取り上げた子供を抱き抱え、司祭の前にひざまづく。
「司祭様、どうか姫様の命運をお示し下さい」
司祭が杖を赤子にかざし、杖についた魔石がぼんやりと光る。
「これは……」
司祭の目が見開かれた。
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