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「そういえばエドガー。魔獣と獣人は遺伝子操作されて作られた存在って言ってたけど、魔獣は魔法が使えて、獣人は魔法が使えないのはなぜなの?」
上目使いでエドガーを見上げるルクソニア。
「それは、魔獣の成り立ちが関係してるっす。魔獣は既存の動物の掛け合わせた動物に魔石を埋め込んで出来ているのに対し、獣人は人と魔獣の掛け合わせで出来ているから、血が薄まって魔法が使えなくなってるんすよ」
ルクソニアは目を見開いた。
「獣人って、魔獣と人間のハーフなの!?」
「正確には違うっすけど、半分人の血を引き継ぎ、半分魔獣の血を引き継いでいる認識で大丈夫っすよ。お嬢様が大切にしてる天使が出てくる絵本、あれも元は鳥の獣人がモデルになったものっすよ」
ルクソニアは目をきらめかせて言った。
「そうなの?
じゃあ天使は実在するのね!」
嬉しそうに笑うルクソニアに、ヨドが口をはさんだ。
「その絵本とは『モデルナと木の葉っぱ』という絵本だろうか」
「そうよ、ヨド、知っているの?」
ヨドは静かに頷いた。
「あの絵本に出てくる天使のモデルは、青の妃だ。ルクソニア嬢が気に入ってくれて嬉しいと思う」
「青の妃様が天使のモデルなの!?」
「そう言われてるって話っすよ。
今じゃ時世的に絶版になった絵本っすけど、俺も好きな本っすよ」
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