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「お待たせ! ごめんね? 遅くなって。」
由香里がやってきた。食事が終わる頃に由香里からメールが届き、同じフロアにあるコーヒーのチェーン店前で待ち合わせをした。抹茶ラテとアイスコーヒーをテイクアウトして、飲みながらゆっくり歩き始める。
「じゃ、この前のところから引っ越したわけ?」
「ああ。まだ荷物が片付いてないから、片付けたら呼ぶよ。あそこはもう取り壊されるんだ。」
アイスコーヒーを飲みながら、俺は嘘をつく。
「ふーん。新しい店舗にでも作り変えるのかな? 誰も住んでなさそうだったものね?」
由香里の言葉に同意しながら、もう長くは持たないような気がしてきた。新しい住居に呼べるはずがない。引越し自体が嘘なんだから。
「でも……ちょっぴり残念。今日も少しだけ……期待してたのに。」
由香里がちょっと俯きながら呟く。女の子にここまで言わせてこのまま別れられないだろ。
「由香里……顔を上げて……。」
誰に見られようが構わない。片手で顔を上げてキスをした。由香里の香水の香りが漂う。俺に会うからってつけ直してきた? ちょっぴり濃いメイクの下が気になる……。素顔はどんなだろう。目の周りが作りすぎてて、原形が分からない。
綺麗な瞳……。メイクで作られた訳じゃなく……自然な……あれは誰だった?
由香里が抱きついてきた。俺も抱きしめ返しながら、この後どうしようか迷う。ここを出たらどうなるんだろう?
「こっちに来て。」
敢えてリスクは侵さない事に決めて、レストラン街の中央にあるトイレへ続く通路に向かった。ここは穴場。レストラン街にあるのに、ほとんど人を見かけない。トイレに行くのに少し奥まで歩かないといけないからか? ほとんどの人が、喫煙所も併設されている、レストラン街の端のトイレを使うらしい。途中にあった黄緑色のソファに飲み物を置いて、誰にも見られていない事を確認し、多機能トイレに連れ込んだ。
「由香里……我慢できない。」
キスをしながら俺の雄を押し付ける。由香里が舌を絡めてくる……。積極的だ。
「由香里……いい?」
頷く由香里を確認して、上着を脱がせてブラウスのボタンを外す。キャミソールごと下に脱がせると豊満な胸が現れた。迷わず体を屈ませて口に含む。
「ああ……あん。」
「しっ、静かにしないと誰か来ちゃうよ。」
唇を奪って胸を揉み込む。先を摘むと立っていられない様に由香里の身体がユラユラ揺れた。
「欲しい?」
俺の雄をジーンズ越しに由香里の身体に擦り付けながら聞いてみる。頷く由香里の長いチェックのフレアースカートをめくり上げ、下着を片方の脚だけ脱がせると、俺もジッパーとボクサーを下ろしてスキンを被せ、バックから突っ込んだ。
「もの凄く濡れてたね……。ストッキングも履かずに……こんな風にして欲しかったの?」
「……ん……んん……。」
ズボンの前だけを寛げ、雄を膝と腰を使って前後に動かす。俺の言葉にますます滑りが良くなる。
「この犯されてるシチュが堪らない?」
「あ、ああ……ん……。」
「しっ、静かに……。」
俺は胸を鷲掴みにして先端を指で弄びながら、ますます強く腰を打ち付けた。
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