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無邪気な顔の奏汰に罪悪感が湧かないでもない。大事な息子を男のケツの開発に利用されてるおばちゃんにも。
受け取った皿を持つ手に ぎゅっ と力が入ってしまう。
「あの・・・さ、やっぱ もういいわ。悪かったな。汚ねぇ事やらせて。メシ、おばちゃんにお礼言っといて」
心苦しくて、奏汰の呑気な顔を見てるのがしんどくて、俺はそそくさと家の中へ入りドアに鍵をかける。
奏汰はもう もっさい根暗なんかじゃないし、彼女もちゃんといる。あんなの続けてたら、いずれ奏汰の黒々しい歴史になってしまう。
俺が好きな、女と遊び慣れてる結城さんとは全然違う。
こういう事に利用していい奴じゃなかったんだ。
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