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「僕ね、エッチが好きな彼女を満足させれないんだ。始めのうちは頑張ったんだよ。でも求められ過ぎるのがしんどくて・・・。金曜日に初めてデートを断ったら、そっこーで浮気されちゃって」
奏汰は「ふふっ」と力無く笑う。
「彼女に振られて寂しいのか?」
「ううん。見た目が良いから彼氏としては置いといといてくれるみたい。学校では陰キャだったけどそれなりに優等生だったし、これでも僕、今はカースト上位にいるんだよ? 髪切ってコンタクトにしてたった二週間なのに、もう何人の告白を断ったか・・・」
「そんなにモテてんなら、浮気女なんかと別れて他いけよ。情けねぇな」
「だよね。勇気が無くて、自分から彼女に別れるって言えなかったんだ」
俺に巻き付く奏汰の手足に力が入る。
「でもね、もういいや。彼女がいるから蓮くんに触れないなんて嫌だ。だから別れる。新しい彼女も要らない」
「ちょっと待て。俺のせいでお前が女と付き合わないとかありえねぇから!」
何言い出すんだこのアホは。別にホモでもなんでもない奏汰がそこまでする必要なんかないし、俺はそんなの望んでない。
「蓮くんを開発したい。男なのにすごくエッチで、もっともっとエッチになる蓮くんが見たいんだ」
「は・・・」
え、ええええっち!? 男の俺が!?
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