蓮くんは僕が護る

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背後が明るくなり、蓮くんが部屋へ入って来る。 「電気もつけないで何してんだよ。つかさむっ、早く入って窓閉めろ」 「うん」 「俺あっちの部屋で寝るし、お前ここでいい?」 「一緒に寝ないの!?」 「シングルに男ふたり寝れるわけない。狭い」 そんなぁ。 部屋を出て行こうとする蓮くんの腕を咄嗟に掴んで抱き寄せる。 「なに、今日はもう開発はしねーって言った」 「う・・・」 念押しをされて一瞬怯みそうになったけど、別にそれが目的でここに戻ってきたわけじゃない、と自分に言い聞かせる。 「あの、その・・・えーっと、昔 姉ちゃんと蓮くんがお泊まりし合ったりしてて・・・、いつも僕は除け者で寂しくて・・・だから一緒に、寝たいなって」 我ながら下手くそな言い訳。本当のことだけど、高校生にもなった男がいつまでも寂しいなんて通用しないのに。 「・・・仕方ねーな、ほんっとお前は。あんまりくっつくなよ。明日学校なんだからもう寝るぞ」 「え、う、うん!」 やったぁ!
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