蓮くんは僕が護る

14/22

785人が本棚に入れています
本棚に追加
/377ページ
「またなんか投げられた?」 部屋の中から蓮くんが聞いてくる。 「うん。紙なんだけど・・・」 窓に鍵をかけてカーテンを閉め投げ込まれたメモを蓮くんに渡すと、それを見た彼の表情が固まる。 「猫なんて飼ってないのにね」 「え・・・、たぶん、これはその猫じゃ・・・でもなんで・・・」 少し考え込んだ蓮くんは、僕の顔をじっと見つめてくる。 「なに? なんかついてる?」 「奏汰お前さ、ユカちゃんとやらに俺との事言った?」 「へ? 言うわけないじゃん。別れてくださいってひとこと言っただけだよ」 プライドの高いユカちゃんに、他に好きな人がいるなんて口が裂けても言えないよ。 「誰にも言ってない? 俺が男好きなのも」 「言わないよ。せっかくの二人だけの秘密の共有を誰かに知られたくないし。僕だけの特権を誰にも取られたくないし!蓮くんの可愛いお尻をほじるのは僕だけの・・・」 「あーハイハイ。ごめん、わかったわかった。もう寝るから」 熱がこもる僕の話は途中で打ち切られてしまう。 もお!蓮くんのお尻に対する情熱を最後まで主張させてよ~!
/377ページ

最初のコメントを投稿しよう!

785人が本棚に入れています
本棚に追加