蓮くんは僕が護る

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カーテンの隙間から外の様子を伺うと、連休に入った為か普段の日曜の朝より人通りがある。 この様子じゃ例の犯人も目立った行動はできないだろう。 少しだけ安心した僕は、ベッドの下に置かれたアナル開発ボックスを引っ張り出し蓋を開ける。 コンドームと潤滑ジェル、ピンクローターと蓮くんが買い足した小さなアナルプラグを取り出しベッドの上に乗せると、部屋に戻って来た蓮くんが 「準備万端かよ」 と溜息を吐く。けれど赤くなっている彼の耳の縁を見てしまった僕にはその溜息が期待を隠しているだけに思えてしょうがない。 「なんでシャツ着てるの」 「け、ケツ弄るだけなんだから、上は着てたっていいだろ! ケツだけ出てりゃいいんだから!」 そう言って蓮くんはタオルを広げたベッドに仰向けになる。 背中、もう触らせたくないのかな・・・残念。 「クッション使っていい? 腰高くしたほうがオモチャ挿れやすいし」 「あ? あー、うん。お前マジで予習してんだな。なんか・・・悪いな」 「蓮くんに気持ち良くなってほしいし、そうなってる蓮くんを見たいし!」 「奏汰って・・・・・・つくづく変なヤツ」 鼻息を荒くする僕を『変な奴』扱いだけですか? 蓮くんが好きだからそうしたいんだよ? 蓮くんが自分のことを好きな人が地雷なのはわかってる。だけど、どうしたってこの気持ちを止めることはできなくて、それじゃ振り向いてもらえないのも知ってる。
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