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自宅の玄関に入りドアの鍵を閉めた瞬間、初めて会った奏汰と同じ学ランを着たイケメン君に、後ろ手にガムテープでグルグル巻に固定されてしまう。
「何がしてぇんだよ高校生」
「そっちこそ中谷に何かしてるだろ。悪害なんだよ。部屋までとっとと歩け」
「初対面なのに生意気~。かわいくねぇな今ドキのDKは」
「年下だからってナメてんじゃねーよ! 不利なのは今あんたのほうなんだからな」
マジで何がしたいのかわからないけど、とにかく体格と腕力はコイツのほうが上だってのはわかる。とりあえず言いなりになって、隙見て反撃するしかないか。
高校生に従って階段を上り、自分の部屋の前に立ち止まると、両手が使えない俺の代わりにドアを開けた高校生に突き飛ばされ自室の床に倒れる。
「中谷と、毎晩ここで何してるわけ?」
床に倒れた俺を跨いでベッドに腰掛けるイケメン高校生。
蔑むような瞳に見下ろされ、俺はつい結城さんに向けられた視線を思い出してしまう。
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