6話「優しさとお節介の境目」
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コツコツ、と上履きの音が静かな廊下に響く。遠ざかっていくその音はやけに切なく、みなこの胸を痛めつけた。こんなことなら大人しくしておくべきだったのだろうか。だけど、あのままじゃ奏は傷ついていたはずだ。優しさとお節介の境目が分からない。自分が取るべき最善の選択はなんだったのだろう。 翌日、夏休み最後の練習に、奏は姿を見せなかった。
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