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「確かにちょっと怖がりすぎやな」
「そうそう、この写真がおかしくて」
めぐと七海がとある写真を見て、くすくすと笑いを堪える。
「もー、いつまで言ってんの。……だって、怖かったやんか」
お化け屋敷から出てきた直後の様子をチェケに収めるという不要なサービスのせいで、その場にいなかった佳奈にまで、ひどく怖がっていた様を見られてしまった。
「そんなに怖かったん?」
二人が未だにニヤけながら眺めている写真を指差し、佳奈がコクリと首を傾ける。顔を上げた七海が笑い混じりに答えた。
「まさかー。それなりにクオリティーはあったけど、ここまで怖がるもんとちゃうで」
少なくとも文化祭で学生がやるクオリティーは越えていたはずだ。さすがに怖がりすぎて、みちる先輩からも笑われたけれど。
「私は昔からお化けは苦手やの!」
拗ねた口調のみなこに、佳奈がいじらしい目を向けた。
「みなこってお化け苦手なんや」
「あるやろ? 佳奈にだって苦手なもんくらい」
「うーん。あんまり思い浮かばんけど」
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