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「じゃあ卒業まで守ってくれよ?マイダーリン?」
「仕方ないか…オレはお前の恋人だからな。」
「っははwwほら、目覚めたならさっさと帰ろう〜!そろそろ帰らなきゃヤベェよ?時間的に。」
窓から見える景色はすっかりと夕暮れで黄金に染め上げられていた。
いい加減に帰らなくては寮長に怒られるだろう。
来栖のバッグを奪い取ると来栖も仕方ないな、と立ち上がってのっそりと俺の後ろを歩いてきた。
あまりに遅すぎたのでやや大きな距離が生じた。
だから、俺は気づかなかった。
「…ああ、そうだな。卒業まで……、卒業までは、オレと恋人ごっこを続けててくれよ。」
そう、来栖の口からぽとりと落ちた言葉には。
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