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1,溺れる花⑤
曝け出された裕一のものを初めて見る。それは太くて、はち切れそうに膨らんで赤黒く反っていた。反応を見て裕一は引き寄せた手をそっと添わせた。
手はいつも温かい方だ。指は細くも長くもなく、華奢な体つきに反して肉厚のある方だ。柔らかさよりも弾力があり、若い頃に比べて指先も決して滑らかではない。そのことをもう三十も半ばを過ぎた結は自覚している。その手で触れたのに、その子は漲るもので途端に一杯になっていく。一瞬で愛したいと思ってしまった。
「こんなおっきいの、入らないでしょ」
わざと言った。求めてない男もいるだろう。しかし裕一は違うと思った。この人は自己顕示欲が強く、見た目ほど凶暴ではない。実は繊細で、だからこそ間の取り方や相手の出方で見計らうように人の懐に入り、いつの間にか自分の懐に相手を入れてしまう人間だ。言葉にして、時に恥じらい、時にはそれを捨て、艶かしくも大胆にも相手が"女"であることを主張して欲しがる男だと感じた。
「もっと、私で大きくなって…」
結はそう言って溜まり始めていた唾を口内で増やした。垂らそうとしなくても良い、そのまま口を開け舌を伸ばせば簡単に半透明の糸が垂れ下がった。それを指で受け止め、纏わり付かせる様にしてゆっくりスライドさせると指とは反対の位置にある付け根に舌を当てた。
「っふ」
漏れ出た裕一の声にさらに濡れてしまう。口でするのを嫌がる女性もいるだろうが、結は違った。自分の行為であからさまな反応をし、いい子にするその子が可愛くて仕方なくなるのだ。
結は舌を沿わせ上までいくと、潤滑油を纏った手のひらや指をまた下までずらした。そしてまた反対に下から上へと何度もそれを繰り返し、今度は親指と人差し指でリングを作り先端の頭の下で止めた。
「立って…」
言われるがまま立ち上がった裕一を壁に押し付け、舌をさらに下へ。リングに軽く力を入れてもう片方の手で包み込んで往復させ、垂れ下がる膨らみを舐めた。
「ちょ、やば」
頭に手を置いて砕けそうな腰を壁に預けなんとか立っている裕一がため息みたいな声で言う。
あぁ…この人にこのまま果てて欲しい。そんな欲求すら沸いてくる。結はリングを作ったまま両手で包んだ先端に舌を伸ばす。見上げると期待して見下ろす裕一と目が合い、再び口に溜めた唾をいっぱいに垂らして覆い被さるようにその舌と口で全てを包み込んだ。
「あぁぁ…」
ぐじゅぐじゅと音がして、何度か往復させるとやがて反応の良い感覚を得る。もうすぐ果てちゃう。口を開け、舌だけで裏を這い上がり、また窄めて奥まで突かせた。
「やばい、出そう」
かなり太い。ごつい。それを喉の奥、その奥まで突かせる。えずくのを耐えて涙を浮かべるとそのまま裕一を見上げた。膝立ちで、わざと泣き顔のまま見上げる。興奮した裕一が腰を突き上げたくなるタイミングで自ら奥の奥まで当てると、裕一は声を上げて深く果て、何度も跳ねるように放出した。結は最後まで待ち、軽く口を窄めて弱く吸い上げた。
裕一が机に突っ伏してやっとのことで下着とズボンを上げ椅子に座るのを見て、結も立ち上がり、更衣室の隣の流しで全部を吐き出した。
「流す派?」
ちょっとウケながら聞いた裕一に聞き返す。
「飲んで欲しかった?」
「いやいや、」
「ティッシュは残るから。それだけですよ」
なるほど、と納得し、それどころではないと半ば放心状態でありながら、裕一が横目で結を見つめている。
「…すごかった」
「良かった?」
「うん。やばい」
「じゃあ、良かった」
「おいで」
呼ばれて近づくと裕一が結を目の前に立たせ、服の裾から手を差し込んだ。
「しようと思ったのに」
そう言って愛しそうにブラのホックを外す。もう焦らしはしない。そのまま服の中で弾力を揉み上げて先端を両手で摘んだ。
「だって、見つかりそうで…」
「さっきのだって見つかるかもだろ?」
裕一は眉を寄せる結の胸の先端を弄り、抓り、引っ張った。
「あぁ、っはっ」
堪らない。それ好き。
結は言葉にならない声で裕一の耳元を犯す。
「どうされるのが好きなの?」
ストレートに聞いてくれる。結にとっては有り難い。探られるのもドキドキするけど、そういうのはこの関係には合わない気がしていた。
「中が、好き」
「中?外より?」
「うん…」
言いながらパンツのボタンを外され、下着をずらされる。湿った下着からは蜜が繋がる。
「本当に?」
裕一はそう言うと右手を回し、結のお尻の方に垂れていた蜜を二本の指に絡ませた。濡らした指で何をされるのか、結の心臓が跳ねる音がした。
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