宿泊学習

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「冬ー怒った?」 「怒ってない!尚巳は恥ずかしくないの?だってのんちゃんの前で抱きつくとか…そんなん…恥ずかし」 のんちゃんの家から逃げ出してきたわけで… 突然帰って驚かせたかな? 「のんちゃんは気にしないよ?」 「そーいうことじゃない!大人なんだよ、のんちゃんは…俺はまだ…」 「えー?中学生だよー?」 話通じてねぇー 「…ったく、尚巳はいっつも元気だな」 「そーかな?今は?ベタベタしていーの?」 「いいよ」 尚巳は勝手に手を繋いできた。 もういい。なにされても、今は全然いい。 「のんちゃんいい子なのに、俺はだめだ。なんでこんななんだろう」 嫌になる。不要なことまで考えてしまう。 「ふーゆ、ちゅーする。こっち見て」 「見たよ」 尚巳は慰めようとしてくれてるのか? だけど?…尚巳なにしてんの? 「んー!冬の背が伸びてるよー!届かなーい」 そういや、尚巳からは立ってるときはキスしてはないなぁ。だいたい座ってたから気がつかなかった。 「あーそうかな?…尚巳は縮んだ?」 「伸びてないだけだよー体重増えたよ」 しょうがないから、俺からキスしてみた。慰めようとする尚巳、優しい。 「尚巳はー胸がでかくなってるでしょ」 「そうかな?」 「絶対そうだ。太ってないじゃん?」 当たる率高いし。 「冬は秋くんより背が高い?」 「はー?秋の話は今いらない」 「気になるー」 「ほぼ一緒」 「並んでみたの?」 「んなわけない。見た目。体重は知らないけどね」 「テストは?秋くんどうなの?」 「秋は成績悪い。尚巳よりちょっと上くらい?」 「へーそこは違うのかー」 そういやテスト終わったし…宿泊学習がある。面倒くさいな。
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