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溢れんばかりの尿に意気込みを託した私だが、腰痛が治まる気配はない。看護師さんが問診に来てくれて、私は腰痛の一部始終を話した。すると看護師さんはかなりのサディストなのか、まずこんな質問をしてきたのだ。
「一番痛いのを10だとしたら、今の痛みはどれくらいですか?」
へ?今は確かに痛い。しかしこれは今の話であり、朝の段階を一番痛いと考えていいのだろうか。これからさらに激痛が待っているのかもしれないのだ。痛みの1目盛の基準なんて聞いたことがない。もし朝以上の20も30もいく痛みがくれば、信用ならないやつだと烙印を押されても嫌だった。返答に困るが結論は出さねばならない。私は悩みに悩み「今は…5ですかね」と言ってみた。すると看護師さんは
「血尿じゃなかったみたいだし、もしかして骨が折れてるのかも」
と恐ろしいことを言い出した。ピンポイントで腰だけ折れるものだろうか。看護師さんはおもむろに
「ちょっと叩いてみますけど、痛かったら言って下さいね」
と、私に背中を見せるよう合図した。
えっ…痛いところをさらに痛めつけて、どうするの?
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