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「ねこくんっ! うさぎくんっ! あーあー……どうしよう、ふたりともエッチなことはダメって言ったでしょー!」
「「ごめんなさい……」」
ふたりで誤ったけれど、背中越しで手をつないでたりしていた。怒られながら我慢できなくておしりとか尻尾を触っている園児でした。
ドスドスとリブラ先生以外の足音が遠くから聞こえ、僕達は背筋を凍らせる。
リブラ先生も背筋を凍らせた。
「こ、コーネリアス先生!?」
「「ひゃっ」」
青色のジャージを着た体育会系なガタイの良い先生がやってきてギッとリブラ先生を見つめた。
「これはどういうことだ」
よく見るとコーネリアス先生も深刻そうな表情をしている。
「コーネリアス先生……ごめんなさいっ!」
「「ごめんなさい……」」
「リブラ先生、しっかり見守ってくださらないと困りますよ、お願いしますね」
コーネリアス先生の柔らかい言葉とは裏腹に、ブリザード級に冷たい刃がリブラ先生を捉えていたのは明白だった。この後リブラ先生は一体何をされてしまうんだ。まさか性転換させられて幼稚園を止めさせられたりするのかな……
僕は一歩前へ歩き、コーネリアス先生に誤った。
「コーネリアス先生ごめんなさい……でも、リブラ先生をそんなに悪く言わないでください……」
コーネリアス先生は難しそうな表情を浮かべ、顎に人差し指を添えて悩んだ。
「そうか……では、うさぎくんは1週間エッチなこと禁止、で良いかな?」
「え、えっちきんし!?」
「そこ驚いてほしくなかったなぁ……」
「が、頑張る……」
「頑張るのか……リブラ先生、よろしく頼みますよ」
「はいっ! コーネリアス先生」
エッチ禁止が予想以上に響いている僕は、うさ耳を垂れさせしょんぼりした。
そんな様子を見ていたねこくんが僕に声をかける。
「うさぎくん……僕のお家にお泊りする……?」
「おとまり……?」
ねこくんは僕のうさ耳元でそっと話した。
「僕のお家ならエッチし放題だよ……♥」
「ぴゃうっ♥」
思わず瞳をハートにさせて、発情フェロモンをもふんと溢れさせてしまった。
その様子をにまにまとねこくんは見つめていた。コーネリアス先生は手で目を覆い首を振っていたが、僕は見てしまった。リブラ先生がふーっふーっと少し興奮して、頬を赤く染めていたところを。
「お泊り……するっ♥」
「はぁーい、お母さんに言わなくちゃね♥」
時刻は6時に差し掛かる頃。僕のお迎えは愛犬のパトラッシュなのだが、空気を読んで迎えを遅くしているに違いない。
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