スーパーへGo

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「それじゃ、開けるぞ!? 」 「パパーー早く開けてよ!」 「どこだろねぇー! 」 俺たちが手間取っている間に、大成がドアを開けてしまった。外に走り出る。 「こら、待ちなさい!恐竜が追いかけて来るかも知れないんだぞ!! 」 「そうよ。空気はあるの?息をしてはダメ! 」 大成が振り返って不思議な顔をしている。 「パパ、スーパーがあって、人が並んでるよ 」 「嘘だろ? 」 「本当なの?」  俺は結女を抱き上げて、妻は玄関に鍵をかけ慌てて大成の所へ駆け寄った。 二週間ぶりに人間を見た。心なしか安心感が増した。髪の黒い人間が並んでいる。周りの景色も日本の何処かのようだった。  俺たち家族は、並んでる人の後ろについた。俺は、大成と手を繋ぎながら、久しぶりの人間に我慢ができず、前の人に話しかけた。 「おはようございます。ここは、どこかわかりますか 」 前の人が振り返った。男の人だが不思議そうな顔をされた。 「おはようございます。ここはーー ですよ 」 知っている地名だった。仕事で来たことがある。何だかウキウキして思わず、 「そうですか。ありがとうございます。しかし、久しぶりに人間を見たんで何だか嬉しいです 」 前の人は更に不思議な顔をする。 「無人島にでも行っておられたんですか?」 「……え?あ、まぁ、そんな感じです……」 何か……おかしいぞ? 俺は、妻と顔を見合わせた。  開店の時間になったのか、列が進み始めた。ここは、大型のスーパーのようで、皆がカートにかごを乗せて、思いおもいに進んで行っている。
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