新しい朝

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新しい朝

翌日の朝。 勢いよくカーテンが開けられた。 「眩しい……うっ 」 発した自分の声が、飲み過ぎの頭にガンガン響く。 「パパーー!!おはようっ 」 大成の声がメガホンで叫ばれたような響き。頭を抱えながら、いつもの日常との違い。 え?眩しい……ちょっと待て、ここは……!? 大成が笑いながら、 「ママがシャッター開けたんだよ。家の空気を入れ替えるって。」 結女も、 「パパぁ!はよ。あしゃごはんよー!」 「……ママが?」  落ち着いて部屋の中を見ると、自分の家に戻っていた。やはり、ここに帰って来るのか。大成と結女が楽しそうにベッドの上で飛び跳ね始めた。おっと、結女がコロンと転がったのを慌てて支えると、 「パパ、くしゃいーー!」 「ごめん、ごめん 」 結女を離してベッドから降りた。いつものパジャマを着ている。  窓が開いていた。外を見ると、大きな湖が見えた。ここはどこだろう…… 爽やかな風が入ってくる。空気がおいしいな。思いきり深呼吸すると、子供たちも真似をした。 「さぁ、朝ごはん、食べようか? 」 大成が手を上げて、 「食べるーー!!」 結女も真似をして手を上げた。 「たべうー!」 3人で手をつないで、キッチンへ入って行った。 「ママー。パパ、お酒くさいよー!」 大成が妻に報告した。 妻が振り返り、 「おはよう!お寝坊さん。顔を洗って朝ごはんにしましょう 」 「パパ、寝坊助だもんね 」 「だもねー! 」  俺は頭をかきながら、洗面所に入って行った。顔を洗って鏡を見る。昨日の酒の飲み過ぎで浮腫んでいるし、泣いたせいで目が腫れている。  昨日の事は、夢じゃないんだな…… もしかしたら、又過去に戻れる事があるかもしれない。ひょっとすると、未来にさえも行けるかな…… そんな事を考えながら、ダイニングへ入って行った。
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