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しかし、声をかけた彼に全く見覚えが無かった。
何だろうと思って居ると思っていると、向こうが外に出ないかと提案してきた。
外に出ると、彼が厳しい顔をした。
「星を知っていますか。」
「はい」と答えた。
タイムリーな話題だった。
それもあるが、有名だった。
また彼が問いかけた。
「では、この名前を知っていますか。」
それは、僕の芸名だった。
そんな名前を知っているなんておかしい。
何者なんだ。
不審者か厄介なマスコミにしか見えない。
そんなことを考えていたことが伝わったのか彼は弁解してきた。
「僕は、星のマネージャーです。これが、名刺です。」
名刺を見ると、有名な事務所だった。
「突然、会社に行き、すいませんでした。時間がありません。もし、貴方が星のことを忘れていなかったらお通夜に来ますか。」
「……。」
お互い無言のまま数秒が過ぎた。
マネージャーは再び尋ねた。
「貴方は行きますか。」
彼は強く僕に尋ねた。
僕は、どの面していけばいいのだろう。
わからない。
彼は、僕が悩んでいるのが分かったからか、車を取ってくると告げ姿を消した。
頭を抱えた。
どれが正解なのか。
車が来た。
僕は少ない時間なりに葛藤し、結論を決めた。
今しかない。
僕は星に会う覚悟を決め、車に乗った。
そして、星の葬式場に急いでもらった。
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