第2章 討論会

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そのため、討論を行うことも多く、内容だけの勝負ではなく、討論に勝つためのノウハウも、合わせ持っていた。 声の小さい相手に対しては、大きな声で反論、言っていることにまとまりのない相手に対しては、自分で代わりにまとめ、自分の意見を付加した形とし、自分側に近づけさせるように仕向ける等、学生ながらも、ディベートのコツを心得ていた。 なので、今日の討論会に関しても何もプレッシャーを感じていなかった。 討論会場が開場となり、十分前には部屋に入り、周りを見渡してみた。 十人ほどの学生たちが、同じ部屋の中にいた。 明智以外は多かれ少なかれ、かなりプレッシャーを感じているようだ。 ここへ来て、今朝の新聞をあわててチェックしている奴もいる。 これなら問題なく勝てそうだ。
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