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そんな事をすれば
風見くんの思うツボ。
ジンの態度にほくそ笑んでいる。
まわりにいた社員も
興味津々にチラチラ見ながら
『恋のライバル登場だな』
『三角関係がどう発展するか』
『いっそコレを記事にするか』等々
言いたい放題に盛り上がってくれている。
女性陣に至っては
『副編集長ってカッコいいね』
『王子って感じよね』
『いいなぁ…ちょっと羨ましい』
と、まぁ。
マンガに出てくる王子様を見るような目で
ウットリしちゃってくれてるし。
学生じゃあるまいし
大人になってまで社内噂の中心になりたくはないのに。
本当にこの2人の犬猿の仲には困ったものだ。
「ジン、大丈夫だから落ち着いて。
風見くんも、誤解されるような事はしないで。
そして2人とも
そろそろ仕事に戻ろうか」
半ば呆れながら
火花を飛ばしあうジンと風見くんを置いて
何事もなかったようにアタシだけ自部署に戻った。
終始イライラしかしない。
社内のどこを歩いていても
チラチラと好奇な視線を感じるから。
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