5章:いよいよバレましたか。

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このコは本当毎回 人の感情を逆立てするのが上手い。 そりゃジンがキレるのも無理ないか。 「そういうの、もういいから。  いいかげんな事ばっか言うのやめて」 必死に平然とした態度を保ちながら まわりに聞こえないないように小声で言ってみるモノの。 「大丈夫って根拠はないでしょ?  それに今、俺とこうしてコソコソ話してると  それもそれで噂になっちゃうかも。  ま、俺はセツナさんとなら嬉しいっすけどねー」 耳打ちでやり取りしていた会話。 なのに風見くんはラストのフレーズだけ あえて聞こえるように大きい声で発した。 この前、彼自身が言ってた アタシとジンとの関係を邪魔しても もう仕方ないから諦める的な発言は アレは嘘だったのだろうか。 どうしてまた人の恋愛を脅かそうとするんだろう。 「おい、風見。  そいつから離れろ」 こんな時に 空気を読んでくれない発言をするジンが登場。 漆黒オーラ全開を醸し出しながら 風見くんの腕を掴み 無理やり引き離そうとする。
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