1075人が本棚に入れています
本棚に追加
/154ページ
挙句、聞こえてくるのは
『やっぱりあの“深夜のオフィスで男女が2人きり”は
こういう事だったのか』(隣人はクールな同期でした。第3章より)
と、まぁ…
ある事ない事を言われっぱなし。
イチイチ反論するほど子供ではないけれど
決して気分がいいモノでもない。
「七星、噂は聞いたぞ。
俺もやっぱりそうだと思ったんだ」
仕事中にも関わらず
広報課長がニヤリと悪い顔をしながら私のデスクにやってきた。
「…なんですか、課長。
噂って何の話ですか」
ついでにその不敵な笑みは何を示しているんですか。
「副編集長とデキているんだろ?
社内じゃ専らのネタだぞ~」
最悪。
なぜ直属の上司にそんな話をされないといけないの。
空いてる椅子を引っ張ってきて
離れた位置でドサッと腰を下ろしている。
まさか長くなるんじゃ…
「もうすぐ結婚か?」
「課長、それパワハラです」
なんならそれ、モラハラです。
「七星、お前に良い仕事があるんだ」
「…?」
「来月号のこの雑誌に乗せる”結婚特集”のコラム
お前に頼んだ」
「・・・え?」
最初のコメントを投稿しよう!