木目の女

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メールを読んだ フミカは 急いでユウヤの部屋へ向かった 部屋のドアを開けると ユウヤのワイシャツを羽織った ほとんど裸同然の女の子がいた チヨは慣れない三次元の世界で シャワーを浴びたばかりだった 「あなた誰? 何してるの?」 フミカは 半狂乱に叫んだ! 「あ フミカさん 私…その…」 チヨは戸惑い震えた チヨは 木目の世界から ユウヤとフミカの様子を この半年 映画のように見てきたのだった 何も知らないのは フミカだけだ チヨは 震える声で言った 「ユウヤさんに 助けていただいたの」 「どういうこと?どういうことよ?」 フミカは泣き叫ぶように聞いた チヨは 怖くなって泣きながら答えた 「長い間 閉じ込められていた  木目の世界から 私を助けてくれた」 「あなたのために ユウヤは ユウヤは  木目の世界に行ってしまったのね?」 フミカは チヨを睨んだ
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