井川双葉の春

2/3
前へ
/204ページ
次へ
川口典子先生が教壇に立ち 「ええ。皆さん。入学式おめでとうございます。  今日、改めて挨拶をします。  担任の、川口典子です。   3年間。宜しくお願い致します。       」 川口先生の見た目は年嵩を増したけれど美人。 そうゆう言葉が似合うやや品を交えた先生。 偉ぶらない雰囲気は好感を持てた。 北商は、3年間。クラス替えが無い。。 理由は知らないが、無いのだ。。。。 だから、今日から卒業するその日迄。 私達はこのクラスなのだ。。。。。 (担任の先生も3年間同じ) 誰も声を出さない。。知ってたのかな? 位にリアクションが無い。。。。。 私は、先生の話に相槌をうつ。。。 川口先生 「では!自己紹介を立って話してください?!」 (出たああ。。。ああ〜  緊張する。。。) 頭の中で名前、挨拶だけ!!これを云う。。。 のを確認する 皆、名前や出身中学等を淡々と、たまに、噛みまくる人が居る。 (よおし良し良し(๑•̀ㅂ•́)و✧かめ!恥をかきなさい!!) 笑いに満ちた自己紹介なら苦でもないはず。 人の失敗に安堵しながら、、、。 自分の番が来た。 名前、出身中学、好きなスポーツを話して 引き攣りながらも頑張って云えた。。 良かった〜。 ふと、左を見た。。。 あら?めちゃくちゃイケメンじゃね?? 私の通路挟んで左側の男子は、藤間了君。。 北川中学の方だった。。 藤間君と何故か眼が合った。 彼は、穏やかにクスリと笑ってくれた。。。 何となく暖かな気持ち。。。。。 4月〜北商に入り、自己紹介等をきっかけとして、気持ちにも余裕が見られた辺りでも、、、、。 華とは会話が成立するが、私の前に座る 石和麻衣ちゃんは中々の人見知りを発揮していた。 通路挟んで右隣の女子は、菊田幸。 一体全体何個ピアス開けてんだ?位に、 穴開けまくる。。中々の個性だ。 後ろに座る華は、その後ろに座る尾田愛子と 意気投合。。。 ちょっと羨ましい。。。 何となく、寂しいなああと思っていた矢先だった 私が弾みで消しゴムを床に落とした。。 藤間「 はい!?」 私の手に乗せて渡してくれた。。。 大きい手だな。。。 私はチラッと彼をみて 「   ありがとうございます。     」 藤間「あははははは。ありがとうでいいよ。」 気さくに話してくれたイケメン。。。 そして、親切。。。   ありがとう。イケメンで、親切な人。。 気持ちの中のいい人ランキングに来たね。。 何となく藤間君と挨拶をするようになっていった。
/204ページ

最初のコメントを投稿しよう!

35人が本棚に入れています
本棚に追加