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第13 修羅場な週末 後
美由紀も中々シブトイわね、これだけブラコンな妹がいれば、普通は引くと思うんだけどな。
真理に関しては、天使である私でも、全く何を考えてるか分からないし。
とにかく、浩介には美由紀に振られて貰わないと、次の段階に進めないわ。
私は誓ったのだから、美由紀に振られ、私に恋をして、大失恋をさせしかたなく真理と付き合う、これで私の任務は完了、絶対に私を振った事、後悔させなくては。
「兄さん、そろそろお風呂に入りますね」
「は~い」
「美由紀も入りましょう」
「うん」
「美由紀、下着と着替え貸すわ」
「有難う」
胸大きいな、邪魔そうだ。
私のパット盛り盛りでも勝てないな。
「ふぅ、気持ちいいわね」
「お風呂って安らぐわよね」
「雪って結構過激な、下着を持ってるのね?」
「そうかしら」
「後、ロングTシャツ1枚って・・・」
「気持ち良いから試してみて」
「うん」
真理は、クマさんのパジャマなのか。
「ブラは流石に、雪のでは収まらないから返すわ」
イラッ!
美由紀が入った湯船か、抜いておこう。
「兄さん、お風呂空いたわ」
「有難う」
「何で美由紀まで、ロングTシャツ1枚なの?」
「雪が貸してくれたから、流石にブラはパットを取っても収まらなかったわ」
浩介の前で余計なことを・・・
「そ、そうなんだ、美由紀ちょっと雪が機嫌悪そうにしてるから」
ムカ!
「ふん」
パサー!
「きゃ」
「雪、急に何するのよ」
「お合いこよ」
浩介見てたわね、黒よ。
「もう恥ずかしいじゃない」
あいつ、余韻に浸ってる。
「浩介、見た?」
あ、顔を逸らした。
「何が?」
しっかり見てただろ!余韻にまで浸ってたくせに。
「いえ、何でも無いわ」
な! 真理
「真理、貴方は脱がない方が良いわ、おヘソまでしか無いパジャマだと丸見えよ」
「うう・・・」
良く分からない、何でも張り合おうとする。
「俺も風呂に入ってくる」
そうとう困惑してるようね。
「美由紀」
「何?」
「美由紀は兄さんと付き合ってて、不満は無いの?」
「雪の事を言ってるんだったら、偶にあるけどしょうが無いのかなと思ってるわ」
「そうなんだ」
手強いな。
「私は、彼女も妹も、一生懸命優しくしようと頑張る、浩介が好きよ」
「御免ね、私のせいで」
「気にしないで良いわ」
美由紀は良い娘なんだな、でも浩介は渡せない!
「あ~ シャワー気持ちよかった」
「おかえり、浩介」
「兄さん、お帰りなさい」
「雪、思ったんだけど、雪の部屋で3人寝れるのか?」
「無理ね」
「真理はやっぱり泊まって行くの?」
「うんうん」
「そう」
兄さんも大変ね。
「雪」
「何?美由紀」
「ソファーの上で体育座りは見えてるわよ」
「兄さんは見ないわよ、見えたとしても兄妹だし」
「そうだね、気にならないよ」
嘘つき、チラチラ見てるくせに。
「そ、そう言うものなんだ」
「明日も勉強するんだから、早めに寝ようか、俺はここで寝るから、美由紀は俺の部屋を使って」
「良いの? ソファーだと体痛くならない?」
「大丈夫だよ」
「兄さん、駄目よ」
美由紀はきっと、兄さんの匂いを嗅ぎまくるわ!
「美由紀と真理は、私の部屋に泊まって、私が兄さんと一緒の部屋に寝るわ」
「分かったわ」
「うん」
「雪、良いのか?」
「はい」
美由紀に嗅がせる位なら、私が嗅ぐ!
「美由紀、おやすみ」
「おやすみ、浩介」
「雪、何で俺が布団なんだろう?」
「駄目? 雪は兄さんの匂いに包まれて眠ると、安心出来るのです」
「しょうが無いなぁ程々にしてね、おやすみ」
「はい、おやすみなさい」
スーーーハーー、スーーーハーー。
やばいなぁ、癒やされる。
「雪、寝ようね」
「お早う、兄さん」
「・・・」
無視? 違う! 美由紀に見とれてやがる。
「兄さん! 美由紀お早う」
「雪、おはよう」
「お早う、もうすぐ朝食出来るからね」
「美由紀が作ってくれてんだ」
余計なことを・・・
「ええ、1泊お世話になったからね」
浩介、黒パンを追いかけるなーーー
「雪、真理を起こして来てくれるかな?」
「は~い」
う~んまさか美由紀が、ブラコンの妹が付きまとう浩介を受け入れると思わなかったわ。
どうするかな、飽くまでも浩介には振られて貰わないと困る。
というか、私のプライドが許さない。
「真理、朝よ」
「雪?お早う」
な! なぜ貴方ロングTシャツ1枚?
「真理、なぜその恰好なの?」
「お揃いにしようと思って、昨夜着替えて来たの」
そのまま、自分の部屋で寝れば良いのに・・・
「そうなのね」
「うん」
分からない、何を考えてるのか分からない
「皆、お早う」
「お早うって、真理までその恰好なんだね」
「真理お早う、意外と楽で良いわよね」
「うん」
はぁ、真理は猫さんか・・・
『頂きます』
「片付けは俺がやっておくから、3人は先に勉強を始めてて良いよ」
「ありがとう、浩介」
「兄さん、ありがとう」
「うん」
何だか愛の絆を固くさせて行ってる様な気がするなぁ。
「雪、勉強を見てあげるから、隣においで」
「私が場所変わってあげるわ」
「美由紀、有難う」
「いえ美由紀、大丈夫よ」
「え?」
「私はここで良いわ」
「・・・」
どうよリア充共!
「雪、流石に膝の上は困るな」
「雪はここなら集中して、勉強出来る気がするんです」
勝った。
「まったく雪は甘えん坊なんだね、私は気にしないから平気よ」
なにーーーー 心広すぎだろ
「美由紀もああ言ってますから良いですよね?」
「仕方ないな」
ああ、浩介って温かいんだな、居心地が良い、耳元で囁かれるのが快感だ。
「・・・となる訳なんだけど、分かったかな」
「うんうん」
こんな状況で勉強なんか出来るわけが無い。
「兄さん、ありがとう後は一人でやって見るわ」
「頑張ってね、後真理は座れないからね」
「うう・・・」
雪と真理は昼寝してるけど、大丈夫何だろうか・・・
「浩介ありがとう、明日からのテスト頑張ろうね」
「美由紀、本当に送らなくて良いの?」
「うん、買い物もして買えりたいからさ」
「こちらこそ色々有難う、気を付けて帰ってね」
「うん、雪と真理が起きたら、お礼を伝えといてね」
「分かった」
「雪、真理起きて」
「ん? お早う兄さん」
「お早う」
「美由紀は?」
「今帰ったよ」
「あのままの格好で?」
「まさか、そんな人は居ないって」
真理は、そのまま帰るんだろうなあ。
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