記憶過失

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記憶過失

うっすら瞼を開けると、真っ白な天井らしき物が広がっていた。 此処は何処………? 疑問に思ったのは、一瞬で頭の中にある脳が上手く動いてくれない。 「目が覚めたのね?」 女性の声が聞こえ、視線だけを声の主に移す。 声の主は『今、担当医を呼んで来るわ』と言って、私の視界から消えた。 "分からない?" 何が……? 私の中で別の私が問い掛けてきた言葉に問い返してみた。 だけど、それだけで終わった会話。
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