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普通に生きている人ではないと思いながら、何も答えずに、ただジッーと見ていた。
お互い何も言葉を発しない。
相手の瞳を反らさずに、お互い見ているだけ。
…………
………
……
…
数分後、目の前に居る人が、右側の口角を僅かに一瞬上げた。
普通なら、気づかない仕草。
「てめぇを俺が飼ってやる。覚悟しろ」
そう言った後、踵を返し、廊下を歩いて行く。
感情のない低音ボイスが、私の心に響いた。
全身を黒を身に纏う人の後ろ姿を見て、私は小さく呟いく。
「烏」
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