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繁華街から、離れた場所にある蓮華の自宅。 小さな公園を見つけ、蓮華に声をかけられた時の事を想い出した。 だが、それだけで蓮華に対して何の感情もねぇ。 しかし、たまには、こんな風に繁華街以外を歩くのも悪くねぇかもな。 そんな事を想いながら、足を進める。 ふと、振り返ると、スーパーの袋を下げて、小走りで、こっちに来る蓮華を見つけた。 何やってんだ? 組員は? 一瞬、想ったが俺は極道じゃねぇ。 確かに蓮華の自宅前で、男に『織田組の若頭としてだ』とは言った。 その場の雰囲気で軽く言っただけだ。 ホストを辞めるつもりもねぇし、極道になろうとも想っちゃいねぇ。
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