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「本当に、格好いいねえ。お前は、そのままでいるといい」
かちりと、撃鉄が上がるのが見え。
竹山は瞼を閉じる。
乾いた銃声が聞こえる前。
「……鵜飼さん! やめて下さい!」
知っている声と、ふたりぶんの足音が聞こえた。
竹山は目を開き、光景に驚く。
鵜飼に銃を向けるふたり。
―――沖光と榎本の姿があったからだ。
「ふたりとも。慣れないモノ持って、どうしたんだい」
「慎一郎さん、弾の入っていない銃を下ろして下さい。ここに竹山君を連れて来てからの会話、盗聴させてもらいましたよ」
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