「序章」

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「序章」

〇県道    前話の続き    道の駅を後にし    県道を進むバス    山麓の間をひた走る    林道が続く 〇バス内    前の席に時雨と功四郎    中程に雪菜    イヤホンで音楽を聴く    後方の席    太郎と亀三郎は相席だが    亀三郎は通路ではしゃいでいる    最後列席で酔う玲於奈 亀三郎「何だぁ? オメエ、これしきの事でまいってんのけ?」 玲於奈「・・・うるさい」 時雨「そう言えば、トレセン (ナショナルトレーニングセンターの略) に来るのは始めてだっけ?」 玲於奈「・・・うるさい!」 平「(アナウンス) この先急カーブが多くなるので 気をつけて下さいね」 太郎「おーい、チビ助」 亀三郎「へーきへーき」    忠告を聞かず    相変わらずはしゃぐ亀三郎    林道を抜ける 〇髻山 山道    つづら折りが続く    既に森林限界の高さ    (2000メートル越え)    約50近く続くカーブを    大きく曲がるバス    案の定酔う亀三郎    玲於奈の膝の上で仲良く酔う 亀三郎「おっぷ・・・」 時雨「言わんこっちゃねえ」 亀三郎「おーい、運ちゃーん。 もう少し落としてけろー」 平「申し訳ありません。 先ほどゆっくり走行していた分 到着予定時刻に遅れそうなので 少し急ぎます」 功四郎「平さん、意外と鬼?」
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