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しかし、実際修行は厳しかった。木の棒一つ真剣に振るのも大変で、振り下ろすだけでも、全身に汗が滲んだ。自分ってこんなに体力なかったっけ。しかし、手本として剣を軽々と振るヒネーテを見ていると、負けていられなかった。
やがて、ヒネーテと一勝負することになった。俺が木の棒を構えると、ヒネーテは左手を背中に隠す。
「さぁ、来い。イサム」
ハンデのつもりか。俺は掛け声とともに突っ込む。剣道の面を狙うように木の棒を振り上げた。しかし、ヒネーテは俺より早く動く。振り下ろす前に俺は彼女に激突した。顔面は胸というか乳房に突っ込む。クッションと水の袋が合わさった感じでスベスベして温かい。赤ん坊が安心するのも頷ける。そのとき、頭に衝撃が走った。
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