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第1話 エイミー、星を見る
エイミーの部屋は、ウィンター夫婦の緑色の屋根をした小さな家の二階にある東側の小さな部屋でした。
ウィンター夫婦の小さな家の二階には、もう一つ西側に一回り大きな部屋があって、そこはウィンター夫婦の寝室でした。
その部屋の窓からは、遠くに海が見えました。エイミーはそのことをずっとうらやましく思っていました。なぜなら、東側にあるエイミーの部屋からは、茶色い畑とぽつぽつ生える木々たちしか見えなかったのですから。
それに朝になると、窓から太陽の光が差し込んでとてもまぶしいので、そういう時はウィンター氏が飼っている鶏よりも早く起きなければなりませんでした。そのためエイミーはいつもベッドに入る前に、窓の戸を閉めてから眠らないといけませんでした。
それ以外、エイミーは特に不満もなく毎日を過ごしていました。なんたって最近ますます酷くなってきたウィンター氏のいびきを毎晩のように聞くこともなかったわけですから。
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