8人が本棚に入れています
本棚に追加
そして、彼は…
意識が戻る。
いつの間にか夜になっていたようだ。
すると、寝る前と少し違う感覚があったことに気がついた。
右手の人差し指が少ししめつけられる感覚。
見てみるとそこには、指輪があった。
装飾もされていない、金色の指輪。
「……………」
驚きは無い。
薄々、自分でも気づいていたのだろう。
あれは夢では無い、と
「……………………………」
………今の俺には、金が必要だ。
母さんを助ける為、生きる為に必要だった。
「母さん………」
願った……
俺は願った……
金がほしいと、
金が必要だと、
パサ……
外の方から音がした。
急いで玄関に行き、扉を開ける。
「はは、……」
そこには、茶色の封筒が置いてあった。
中を急いで確認するとそこには、
500万円が入っていた。
「ははははははは、」
バン!!……
向かいの家が炎に包まれるなか。
俺は嬉しさのあまり笑いこけていた。
最初のコメントを投稿しよう!