そして、彼は…

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そして、彼は…

意識が戻る。 いつの間にか夜になっていたようだ。 すると、寝る前と少し違う感覚があったことに気がついた。 右手の人差し指が少ししめつけられる感覚。 見てみるとそこには、指輪があった。 装飾もされていない、金色の指輪。 「……………」 驚きは無い。 薄々、自分でも気づいていたのだろう。 あれは夢では無い、と 「……………………………」 ………今の俺には、金が必要だ。 母さんを助ける為、生きる為に必要だった。 「母さん………」 願った…… 俺は願った…… 金がほしいと、 金が必要だと、 パサ…… 外の方から音がした。 急いで玄関に行き、扉を開ける。 「はは、……」 そこには、茶色の封筒が置いてあった。 中を急いで確認するとそこには、 500万円が入っていた。 「ははははははは、」 バン!!…… 向かいの家が炎に包まれるなか。 俺は嬉しさのあまり笑いこけていた。
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