メグと愉快な仲間たち

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メグと愉快な仲間たち

「おーオトメ!ひさしぶりでんなー!びっくりしたがな!」 男女2列に並んだ新入生の1年3組の列で急に素っ頓狂な声が上がった。 多くの生徒が振り向いた。 「やだ、オトコじゃあないの!久しぶりね。ここでは恵(メグ)って名前なのヨ・ロ・シ・ク」 「ああ、ワイもオトコやなしには今回は秀(シュウ)っちゆう名前やさかいあんじょうたのむわな」 「なんだ、二人もいたんだナ!しかも同じ列と言うことは同じクラスなんだナ!」 3人後ろからおだやかな声が聞こえてきた。 「えー!なんでもう一人のオトコもいるのよ」 「ぼくもオトコではなくは今回の名前は星(セイ)なんだナ、よろしくお願いするんだナ」 「こら!そこの1年3組の男女、ムダ話をするな!まだ校長の訓話中やぞ!ちょっと長いけど我慢して黙って聞け!」 担任の大野先生の叱咤にシュンと肩を落とす三人であった。 「・・・であるから若者らしく悔いのない青春時代を本校で謳歌されることを願います。まだ少し時間があるようなので、ここで恥ずかしながら不詳私の青春時代の話を少しの時間をお借りして述べたいと思いますので・・・」 「フアー」 あちこちで遠慮のない大きなあくびの声が聞こえてきた。 「うしよだ」こと藤田校長の話は延々と続くのであった。
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