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見える世界と見えない世界
「そう。この玉はね、顕在世界と潜在世界の一対を現しているのよ。分かりやすくいうなら『見える世界と見えない世界』ね。この緑の玉は見える世界、そして同じ形をしたもうひとつの見えない玉と一対をなしているの」
「ということはその玉をひとつ買ったらもれなく見えない玉も自動的についてくるのね。なんかお得感満載!」
「でもメグたちみたいに見えなきゃ意味ないよね」
「摩耶さん、もうひとつの玉が見えるの?」
「凄いわねー」
女生徒たちは一斉に摩耶のほうを振り向く。
「でも見えると言っても完全な姿ではないわ。片側にぼーっと薄い光のように見えるだけ」
「それで十分よ!さあみんなも理解できたら真円に見えるように今日から鍛錬鍛錬!!」
「えー!!鍛錬ってどうやるの?」
「教えて!」
「私にも!」
「まあまあそうあせらずに」
明るく豪快にメグは笑った。
「じゃあ、手始めにひとつだけ教えるわ」
「難しいことはイヤよ」
「長続きすること?」
「簡単よ、毎朝起きたときに大きな声で『ありがとう』を10回唱えて。恥ずかしがらずにちゃんと声を出してね。最初はこれで十分」
「何?それ?そんな簡単なことでいいの?」
「みんなは知らないでしょうけど『ありがとう』の言葉には実は凄いパワーが込められているの。だから悪い運気を避けていい運気を呼び込むのよ」
「本当それ?」
「本当も何も私なんか毎日100回くらい言ってるわよ。だから見て!私のナイスバディとこの明るさを!」
いきなりメグが立ち上がり、腰に手を当てて自慢の巨大な胸を張る。
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